2016年6月23日木曜日

セックスレスって一言でいうけれど。

こんにちは、ラブリーポップスタッフのさっちーです。
またまた間が空いてしまいすみません。
今日はちょっとカタイお話、です。

すこし前から、「セックスレスにならないように」というフレーズに違和感を感じていた。

先日たまたま読んだとあるAV監督のブログに、その答えのようなものが書いてあったことで、
私が感じていた違和感の正体がすこし掴めた気がする。もしかしたら同じような思いを抱いている方がいるかもしれないので、今の思いを書いてみようと思う。

結論から言うと、私が感じていた違和感は「セックス」が愛情の物差しのようになっていることにあった。

はじめてセックスをした頃は、セックスはキスの先にあるものだった。相手のことを好きだからという気持ちのほかに、セックスに対する憧れもあった。そのあと色んなセックスを経験して、好きになってもらうためのセックスや、相手をつなぎとめるためのセックス、お金のため、快楽のため、暇つぶしのセックスなんかもあった。もちろん、好きで好きでたまらないという気持ちが爆発したようなセックスも。そして結婚した後には子供を作るためのセックスもした。

結婚するまでは、別に誰とセックスしても良くて、逆に誰ともセックスしなくても良かった。
ちょっとセックスしない期間が長くなったって、セックスレスなんて言わなかった。
なのに、結婚して、相手が夫というこの世でただ一人の男性に限定されたことで、
ちょっとセックスしない期間が長くなる=セックスレスと言われるようになった。

そしていつの間にか、セックスレスは解消しないといけないものになっていて、セックスすることが愛情の証のように言われるようになった。
それが別におかしいと思っていなかった頃は、夫とこのまま仲良くするためにセックスしなくてはいけないと思っていた。
したいからしていたことが、しなければいけないことに変わった。

そしたら、なんだかぜんぜん気持ちよくなかった。幸せではなかった。
しなければ、と思いながらするセックスは、人生で一番、最悪だった。
それでもセックスすることが幸せだと思っていた私は、とにかくセックスをすることにこだわった。
うちの場合は夫が先にギブアップして、私は夫に「なんでセックスしてくれないの?!」と詰め寄ったこともあった。当然、夫婦の関係はギクシャクしたし、二人とも疲弊していた。

そんな中、たまたま二人の気分がノリノリのタイミングでしたセックスで、妊娠した。
今でも、あの時コンドームが破れたのは絶対偶然じゃない!神はいる!と思っているくらい、絶妙なタイミングだった。

妊娠したことで、私にセックスやオーガズムに対する恐怖感が出たことは、以前のブログにも書いたので割愛するが、我が家にとってはそれが良い方向に転んで、夫婦二人ともにセックスから離れて落ち着けた。

妊娠中はセックスすることはなかったけれど、だからと言って不幸だなんてことはなかった。
むしろ以前のギクシャクがなくなり、幸せだった。
そしてそこから、子供が2歳になってしばらく経つ今まで、セックスの回数は数えるほど。
たぶん2回か3回くらいしかしてないんじゃないかな?と思う。
だけれど、夫婦の関係は今までにないくらい良好だし、幸せを感じている。

・・・という長い長い前段階があって(笑)

昨今「セックスレス」はとかく悪者にされがちだけれど、本当にそうなの?と思っていたから、母になって読むようになったいわゆる「ママ系雑誌」に「セックスレス解消法」ばかり載っていたり、セックスレス=夫に抱いてもらえないかわいそうな女という図式で語っている文章を読むと、なんだかなぁ、という違和感を抱いていたのだ。

ところが先日、代々木忠さんというAV監督のブログを読んだとき、胸がスーッとした。
「第356回 性の行き着く先」というブログ記事がそれなのだが、勝手にリンクを張るのは失礼だと思うので、お手数をおかけするけれども検索して読んでいただきたい。

私と夫との関係を「セックス卒業」と言われると、いやまだ卒業ってほどでは、と思うし、性の成熟した姿なのかと問われると、まだまだそんな、私ごときがおこがましい、って感じだけれど(笑)、一方にセックスしないことに対する不満があればセックスレス、双方納得していればそれでいい、というのは、救われる思いがした。

私は今の状態が幸せだと思っているし、それはたとえ誰にも認められなくても変わらないけれど、やっぱり誰かに「それでいいんだよ」と言ってもらいたかったんだろう。
しかもそれが、長年AVという映像作品の中でたくさんのセックスを見てきた人に言ってもらえたのだから、1000人分くらいのパワーをもらった気がする(笑)

もちろん、「セックスがしたい」と思っている人が「セックスのため」にする努力を、私は応援する。
あの人とセックスしたい、あの人に抱かれたい、と思う気持ちは痛いほど理解できるし、そのために努力しようとするなら、どんどんやってみるべきだ。
だから「セックスレスを解消したい」と思っている人にはできる限りのアドバイスをするし、ラブグッズがその一助になることも大いにあると思っている。
でも、もしそれが「セックス=愛情」だと思うからなのだとしたら、違う形の愛情もあると伝わると嬉しい。

(ご興味のある方は監督の他のブログ記事も読んでみてください。私は監督がお孫さんの話をしているのを読むのが好きです。ただ、AVのことについて書かれたブログも当然ながら多く、すべての方が楽しめるかどうかはわかりません。合わないなと思ったら、こっそりブラウザを閉じてくださいね。よろしくお願いします。)

さて、それでは次回はもっとアッサリしたいつものラフなブログに戻ります。
お付き合いありがとうございました!
最後に、監督に伝わるかどうかはわかりませんが、とても感謝しております。直接コメントを書く勇気がないのでこの場を借りて・・・。ありがとうございました。