2008年2月9日土曜日

忘れられない言葉

こんばんは。なべです。

冬になると思い出す言葉があります。
それは5年前に亡くなった、私のおばあちゃんの言葉。

おばあちゃんは5年前の初夏に、具合が悪くなったんだけど
本人はただの風邪だと思ってて、病院には行かなかった。
だけど、あまりにも調子が良くならないから
私の母が病院に連れて行こうとした、ある日。
トイレから出てきたおばあちゃんのお尻の辺りが
真っ赤に染まっているのを母が見つけた。
よくよく話を聞くと、おばあちゃんは随分前から
「完全子宮脱」になっていて
それを医者にも母にも。誰にも言わず我慢していたそうだ。
どうして言わなかったの?と母が問い詰めると、おばあちゃんは言った。
「だって、恥ずかしいとこだからよぉ・・・」と。

「恥ずかしいところ」だから。
おばあちゃんは長い間、その痛みを我慢して
脱出した子宮が股で摩れて、出血する痛みを我慢して
自分の脱出した子宮を、自分の手で戻していた。
それを母に聞かされた時、私は言いようのない切なさでいっぱいになった。

結局、体調不良の原因は癌によるもので、
おばあちゃんは5年前の冬に亡くなったんですが
女性である限り、子宮脱のような子宮の病気や
おっぱいの病気は誰もが患う可能性があります。
昔と違って、今は女医の婦人科医さんも増えたし
女性外来を設けている病院も増えてきました。
おばあちゃんのように、相談するのが恥ずかしいからといって
身体の悩みを隠してしまう女性が一人でも減って欲しいと思う、今日この頃です。